研究・活動報告

201506261931_1.jpg智山伝法院では総合研究テーマに基づく研究会をはじめ、院内研究員によって構成される様々な研究会を開催しています。また、宗内外の各種研究会・シンポジウム等にも参加しています。
各研究会の紹介と、研究員の活動報告を掲載いたします。

 

研究会紹介

『作法集』研究会

『作法集』研究会は、智山伝法院選書『作法集の解説』(仮題)の出版に向けて、平成27年度より新たに組織されました。長きにわたって継続してきた真言研究会は、智山伝法院選書『智山の真言①②③』の刊行をもって終了しましたが、これらの前刊書に収められていない真言が、まだ『作法集』に多く存在しています。真言の意味を的確に把握するだけでなく、布施浄慧講伝所上座阿闍梨『作法集の解説』(川崎大師仏教文化論集所収)を基本書・手引きとして、作法の内容について研鑽を深めていきたいと考えています。

真言宗史研究会

当研究会の主たる目的は、智積院内智山書庫並びに新文庫所蔵の文書及び記録類を判読し、それをもとに、江戸期以降の智山派の歴史を解明していくことにあります。今回は、新文庫蔵『年中行事 智積院鑑事』(通称、安永年中行事)を取り上げ翻刻を行います。その上で、他の『年中行事』(『智山全書』所収「智山年中行事」、村山正栄編『智積院史』所収「年中行事一覧」、高尾山薬王院所蔵『智積院年中行事(下総組)』、佐渡弘誓寺所蔵『智積院年中行事』)を参照しながら江戸期の智積院における法要、恒例行事等について詳細に見ていこうと思います。

弘法大師教学研究会

当研究会は、弘法大師空海の教学を再確認し、また後世の学匠たちが大師教学をどのように理解していたかを明らかにすることを目的とするものです。そこでまず、大師の著作を通読し、その上で各注釈書を比較しながら、何が問題とされてきたのかを探っていきます。本年度は『声字実相義』を取りあげます。

社会問題研究会―災害と宗教―

わが国では、近年東日本大震災をはじめとして巨大地震や超大型台風の上陸、暴風雪といった史上稀にみる大災害やそれに派生する原発事故などの災害が多数発生し、災害への事前・事後の対策をはじめ、災害にどのように向き合うかが非常に重要になっています。
そして、災害にどう向き合うかは、東日本大震災の際の経過を振り返ればご理解いただけるとおり、われわれ宗教者にとっても大きな課題です。
智山伝法院では、この課題に向き合うため、これまで震災をめぐる諸問題を探る「東日本大震災報告・研究会」と「原子力発電におけるさまざまな問題、あるいはその根底にあるものについて、現状を把握し、さらには研究員各自が宗教者としてどのようなスタンスをとっていくべきなのか、多角的な視点から考察」することを目的として、「原発問題研究会」を立ち上げ、検討を重ねてきました。
本研究会は、「東日本大震災報告・研究会」と「原発問題研究会」を発展的に解消した上で、さらに広い視野から災害と宗教の間の課題を考察すべく、引き続き多角的な視野からの研究を進めていきます。